9月以降、学校や自治体の教育関連団体での講演が多く、福岡県内のあちこちを巡る毎日です。
そして講演の数だけ、アンケート結果や感想などをいただくことがあるのですが、今回も福岡市立福岡市立宮竹中学校より、9月に行われた成人教育講演会の感想をとりまとめて送っていただきました。
人権講演会ということで、「スマホ/SNS時代の人権を考える」を主眼に、中学生や保護者が知っておくべきSNSのあり方についてお話させていただきました。
いじめや差別など、個人の人権を大切にする気持ちは今も昔も変わりませんが、コミュニケーションの最前線にスマホやSNSがある以上、スマホやSNSをいかに正しく使えるか・・・つまり情報モラルが入り口になると思います。
伝えるを考えるプロジェクトのブログでは何度もお伝えしているように、現代の情報モラル指導は「SNSやスマホをいかに上手に使いこなすか」が基本だと考えています。
宮竹中学校でも同様のコンセプトでお話しさせていただきましたが、それがどのように受け止められていたのか・・・今回いただいたアンケートで見えてきました。
保護者、生徒の感想のいずれも多かったのは、
「スマホやSNSは危ないから使っちゃダメ!」というような否定的な話なのだろうと思っていたら、むしろ積極的に使ってもいいという話だったので驚いた」
というものでした。
つまり今の中学生や保護者は、
情報モラル=SNSは危険
という風に取っていることが分かります。
もちろんSNSが100%安全ということではありませんので、デメリットを知り、気を付けなければならないこともたくさんあります。
ですが情報モラルは禁止項目ではなく、目的を知ることが先なんです。
スマホやSNSの目的、メリットを改めて理解し、その上でマナーや正しい使い方を意識していただいた方が、現代的だと改めて感じました。
今回の講演に参加していただいた皆様に、その考え方を少しでも意識していただけたのなら、お話しさせていただいた甲斐があったというものです。
そして興味深かったのは、SNSを使えば世界中の人と繫がることができる、という部分に対して反応してくれてた生徒の意見が多かったことです。
私が生徒向けにお話しをするときは、ネットを活用した私と外国人との交流の様子や仕事の様子を写真や動画で見せるようにしています。
すべての生徒が興味を持つことはないかもしれませんが、動画に慣れた子ども達にとっては、具体的で受け入れやすいと思います。
そこでの外国人と趣味や価値観が合ったときの喜びみたいなものは、コミュニケーションが前向きになりますし、純粋に素晴らしいことです。
そしてそんなに難しいことではありません。
特に日本人は外国人に対して積極的に接する気持ちが少ないと思いますが、ネットで世界が繫がっている以上、もっと世界に興味を持ち、壁を乗り越えたいと思う気持ちを感じて欲しいなと思います。
今回の宮竹中学校だけではありませんが、中高生の生徒向けのお話ししたときは、SNSに対する「目の輝き」を感じることがあります。
10月以降も児童生徒に向けてお話しする機会が続きますので、一人でも多くの子ども達が目を輝かせ、そして自分でトラブルを回避する力を身に付けることができることを期待しています。