今年度は生徒児童向けの情報モラル講演が多いこともあり、講演後にSNSでフォローされたり、メッセージをもらうことが増えました。

講演の感想から、質問、そしてたまに相談事など内容は様々ですが、生徒達の生の声を聞くことができる貴重なタイミングなのです。

基本的に匿名で来るので、どの学校の、どの学年かというのは分かりませんが、多いのはSNSを正しく楽しむためのコツやマナーを訪ねられること・・・つまり子ども達・・・少なくとも中高生以上になれば、ネットやSNSに関する善悪の意識はしっかり芽生えているのですね。

子ども達に向けたSNS・スマホに関する情報モラルの指導には、年齢なりの適切なステップと、現在と未来を見据えた内容が求められていることが分かります。

最近の講演では声を大にしてお伝えしている部分なのですが、子ども達にはSNSやネットのメリットや醍醐味をもっと伝えるべきだと考えています。

 

「でも一番最初にルールやマナーを教えなければ」

という大人の声も未だ多いのですが、SNSの善し悪しや前後を知らない子ども達に、ルールやマナーを先に押しつけるのは逆説的だし、分かりにくいだけだと思います。

自転車に乗る前にブレーキをかけるタイミングを教えたって実際やってみないと分からないのと同じです。

恐らくこれからの情報モラルのメインフィールドはSNSになりますので、子ども達の関心と寄り添いながら「SNSの素晴らしい世界」を教えていくことが一番大切だと考えています。

だって大人の半数以上はスマホを使い、LINEをはじめとするSNSを利用しているのですから、最初に目的や効果、それにより得られる喜びをまずは子ども達に伝えるべきです。
そしてそのメリットを享受するために、どんなことに気を付けなくてはいけないのか・・・そこでルールやマナーが登場するのです。

「ダメダメ」「まだ早い!」しか言えない指導は、指導ではなく「問題の先延ばし」に過ぎません。

ではSNSのメリットについて、どのようなことを子ども達に伝えるべきでしょうか?
それについては以後このブログでも提示させていただくつもりです。

具体的な指導を先延ばしにされた子ども達が、数年先の社会で辛い思いをしないためにも、情報モラル指導も常にアップデートしなければなりませんし、私も常にそのことを考えながら、子ども達の情報コントロールやコミュニケーションに寄り添っていきたいと思います。