5月も半ばになると、ほとんどの児童生徒は学校生活に馴染んできたのではないでしょうか。
この時期、特に中高生のお母さんたちの間で囁かれるのは子どもたちのスマホやネット事情です。

現在、自分のスマホを持っている高校生は9割を超え、中学生でも7割以上、小学生高学年でも半数に迫る率だと言われています。

スマホはご存じの通り、連絡ツールに止まらず、パソコン以上に多彩な用途に使える便利なツールです。
正しく使いこなすことができれば、子どもたちが大人になっても有意義に利用できる「武器」になることは間違いありません。

しかしコミュニケーションや社会通念が未熟な子どもたちが気まま勝手に使いすぎると、いろんな面で悪影響も出てくるのです。

新学期が始まったばかりということで、子どもたちのスマホ/ネット事情と、親として必要な対応についてお話ししたいと思います。

子どもたちはスマホで何をしているのか?

先ほどお伝えしたとおり、現在の子どもたちの多くは自分専用のスマホを持っていますし、ほとんどの子どもが「自分のスマホを持ちたい」と思っていることでしょう。

一体子どもたちはスマホで何をしたいのでしょうか?

子どもたちのスマホ活用の傾向は3つに分けられます。

1.連絡/コミュニケーション

2.動画閲覧

3.ゲーム

連絡については、電話やメール、LINE等のメッセンジャーアプリを利用するわけですが、情報収集やコミュニケーションとなると、SNSを中心とした多様なネットメディアを利用しています。

用途は年齢により変動はありますが、共通しているのは上記の3点で占められています。
(高校生以上になると、調べ物や音楽鑑賞が増えてきます。)

スマホ利用の問題点

いろんな報道でも、スマホを利用する子どもたちや若者のトラブルが紹介されています。
そして心や身体の成長に悪影響を及ぼすのではないかという懸念もよく聞かれます。
懸念される問題点はいろいろありますが、親として意識すべき問題点を挙げてみたいと思います。

時間のコントロールができない

単なる連絡であれば、用件が済めばそこで終わりですが、友だちとのお喋り的なコミュニケーションや、共通の趣味仲間で情報交換となると、時間が許す限り際限なく利用する子どもが多くなります。
コミュニケーションや情報共有そのものはなんら問題ありませんし、これからのネット社会を考えれば、むしろ好ましいことでもあります。
ここで一番問題なのは、「時間のコントロールが下手くそになってしまう」ことなのです。

これは動画やゲームでも同じ事がいえますが、親や周囲から注意されるまでスマホにのめり込んでしまうことはよくあることですし、いいことではありません。

特に時間を守り、有意義に使うことができなければ、社会人になったときに苦労することになるかもしれませんね。

自分中心の考え方しかできない

ネットというのは、目の前に相手がいなくても成立する事が多く、相手の姿が見えないコミュニケーションとも言えます。
わかりやすい例は、悪口を書いたり、誤解を招いたり、返事が遅かったりで起きるメールやLINEでのトラブルですが、相手がいないことで自分本位になってしまい、ついつい相手の状況を慮ることができなくなってしまいます。

社会性やコミュニケーションが未熟な子どもたちではしょうがないことかもしれません。

実はコミュニケーションだけの話ではありません。
YouTube
等の動画を観る際に、いろんなことを検索して多様な情報を見る一方で、自分が気に入った動画だけを何度も観る・・・というような、「自分が好きな情報のみを得る」傾向が生まれてきます。
これは子どもに限った事ではありませんが、動画やネットの情報を自分流にカスタムすることは、帰って子どもたちの視点や可能性を狭めてしまうかもしれません。

知りたい情報だけを知ればいい・・・情報収集の偏りは、価値観や習慣の偏りに繫がるかも。

 

今回は子どもとスマホに関する問題点を2つだけピックアップしてみました。
もちろん問題点はこれだけではありませんが、社会人になるために必要な生活習慣に関わる点だけを挙げています。

次回は、親としてどういう指導や管理を行うべきかについてお話ししたいと思います。