先日、福岡県那珂川町の家庭教育学級にて講演させて頂きました。

那珂川町ではほぼ毎年ペースでお招きいただいてまして、今回も26名の小・中学性の保護者の方にご参加いただきました。

話の内容としては、スマホ/SNSに関する適正利用や指導についてお話しするのですが、「スマホダメ!SNSダメ!」みたいなダメダメ話はしていません。
今後子供達が情報過密社会で活躍するための「武器」としてのスマホという観点で、どちらかというと現実的な方向性を提示しつつ、保護者の方の指導や心構えについての内容でした。

この数年は「スマホを持たせない」という指導が時代遅れかつ現実的な世の中の流れにあっていないということで、「いかにスマホと付き合うのか」という指導を求められることが普通になりましたね。
だからといって「スマホを積極的に持たせなさい!」ということでもなく、子供や家族全体の事情や必要性から話し合いの場を持つことが大切だともお話ししているところです。

さてその那珂川町教育委員会より、当日の参加者アンケート結果が届きました。

結構たくさんの回答をいただけたのですが、そのほとんどは「子供の年齢に関係なく、今からスマホやネットの指導について心構えを持たないといけない」という旨の内容でした。
これもよくいただくのですが、「どうせこんな話なんだろうな、と思っていたけど、新しい内容でした」というような声もいただいてます。

つまりこの数年増えたネットメディア系の話が、古臭く感じてある方が結構いらっしゃるということです。
ネットに詳しくない方というのは一定数いらっしゃるものですが、これだけスマホやネットが普及している現在ですから、詳しい方も増えています。
そこで位置情報の危険性やいじめの温床的な数年前の話ばかりでは、物足りないと思われる方が多いのではないかと推測します。

私が「伝えるを考えるプロジェクト」として心がけていることは、

・常に最新の事例や仕組みがベースであるということ。

・難しい言葉や内容を分かりやすく伝えること。

この2点です。

「スマホやネットの危険から子供を守る」ことは当然のこととして、子供達には数年後社会人になった時に適正な情報活用ができるようになってほしいと願っています。
そのためには最新の情報と未来予測ができなければ、いつまでたっても感覚的な精神論で終始してしまいます。

もちろんネットの問題回避や、いじめなどを生まない心を育てることは大事ですし、恐らく終わることのないテーマだと思います。
ただスマホやネットが「当たり前」の環境に育つ現代の子供たちにとっては、だんだん響きにくくなっていることも事実です。

現代の子供たちにダメダメしか言わないような情報モラル指導は、個人的には指導ではないと思っています。
ネットネイティブな子供たちが前向きに理解し、これからの必然として捉えてくれるような情報モラル指導を常に心がけていきたいものです。

そして講演活動を通して、保護者や先生方のフォローができればと考えています。

那珂川町からいただいたアンケートのコメント一つひとつを噛み締めながら、次に講演内容に役立てていきたいと思います。