長かった夏休みも終わりを迎え、来週には多くの学校で2学期を迎えます。どんな夏休みを過ごせたのでしょうか。

元気に学校生活をスタートしてほしいと思います。
今年の夏は昨年以上に猛暑だったこともあり、子供達が外で元気に遊んでいる姿をあまり見かけなかったような気もします。エアコンの効いた涼しい家でげーむやYouTubeをずっと見てた・・・という声も一部の保護者からは聞こえてましたが、この暑さなら無理もないですね。
私はこのブログを外出先のマクドナルドで書いていますが、周囲にいる多くの中高生の過ごし方を見ていると、みんなスマホを持ち、会話はもちろん、ゲームや動画に夢中になっているようです。
その子たちがマナーに欠けた使い方をしているかといえば、そういうことでもなく、お互いの会話の材料としてスマホが度々登場しているような雰囲気・・・つまり彼らのコミュニケーションに、スマホが当たり前の存在となっているわけです。
もはや子供達にとって無意識で当然の存在となったインターネット、そしてその「情報再生機」としてのスマートフォン。

子供達にとっての「生活習慣」となりつつあるスマホ/インターネットというのは、従来のメディア教育ではフォローできないくらい、広範囲で無意識であり、変質しながらその存在が問われています。
以前に比べると、保護者や学校を中心に情報モラル教育の意識が高まってきましたが、正直遅れているというか現実に追いついていないようにも思えます。

ノーメディアというのはその最たる例で、ゲームやテレビならそういう対応も正解だったのかもしれませんが、自動車免許と同じくらいに社会的素養として求められるインターネット利用と情報再生機としてのスマホというのは拒絶したり切り離せたりするものではありません。
それに家族を含め、多くの大人たちがスマホを手にして様々な活動のお供としている姿を見せていて、「子供はダメだ!」とか「子供が使うと体に悪い」というような指導では子供達は納得できてませんし、矛盾を抱えながら日々を過ごすことになります。
私も講演の中でスキル、モラル、コミュニケーションという3本柱の指導についてお話をさせていただいてますが、それも「否定ではなく肯定的に」、そして「矛盾しない」指導という背景がベースにあります。
最近スマホを持たせずにキャンプに出かけたりという、「修行」的なノーメディア施策を目にしますが、個人的にはスマホやネットでできること、できないことを意識させることさえできればいいのかなと思っています。
数日スマホを取り上げ、そこで何を学ぶか・・・さらにその学びは社会人になった時に何の役に立つのか・・・その辺りのクリティカルな答えを提示せず、ボヤーっと「スマホのない生活はいいでしょ?」とアバウトなお仕着せになっては効果が薄れると思っています。
もちろん今後の情報モラル教育は変化や進化を重ねて、その姿を変えていくことでしょう。

その際に、従来の考え方や常識に囚われることなく、指導する側が時代の変化に対応し、先読みした狙いを設定しなければならないと思います。
私がスマホやSNSに関して、数年前から予測していることというのは、ほぼその通りになっています。私の現在の講演内容も数年後を見越した提言を行なっているつもりですが、それでも常に現実と答え合せをしながら、精度を高めないといけないと感じています。
夏休み最後の週末、学生がごった返すマクドナルドの店内・・・

2学期を迎えるにあたり、私自身も思いを新たにしているところです。