6月9日に河合塾福岡校にて生徒向けの情報モラルについてお話しさせていただきました。
ハラスメント防止・対策委員会主催ということで、生徒達がスマホやネットを利用するにあたり、トラブルに巻き込まれないよう注意を促すことが目的となります。
しかし生徒の年齢は20歳くらいなので、彼らは正にインターネットエイジ。
生まれたときには家庭にインターネットが当たり前にある世代ですし、さらには中高生に頃にはスマホも普及していたということで、インターネット第2世代といっていいでしょう。
つまり中高生の頃から、情報もコミュニケーションも手元(スマホ)にあることが当たり前という価値観を持っています。
そんな彼らですから、スマホやネットに関する”当たり前”の話をしたところで何も響かないでしょう。
常識や価値観の起点や、現在最新のトレンドを押さえることは当然のことながら、彼ら目線で、記憶に刺さる内容でお話ししなければなりませんでした。
伝えた内容としては、私の本業である「マーケティング」の観点から知る情報コミュニケーションの移り変わり、インターネットの現状、これからの「情報過密社会で生き抜くためのチカラ」としての情報モラル、といった感じでお話ししました。
参加者はそこまで多くはありませんでしたが、その分生徒の皆さんの顔を見ながら、しっかり話をすることができました。
後日、アンケートを頂きましたが、想像していたよりも好意的なコメントばかりでした。
私が生徒の皆さんに伝えたかったメッセージはしっかり伝わっていたようです。
「事例などもあり、丁寧で分かりやすかった」
という嬉しいモノから、
「SNSはリアルな世界そのものである・・・というのは少し驚きました」
という現在の彼ら世代の認識が垣間見られるコメントもありました。
一番良かったのは、
「今なんとなく使っているスマホやSNSが、これからの情報社会でどのように利用するベきなのか?」
と、これからの未来を見据えた意識を持ってくれたことです。
彼らは何が悪いことで、何をしてはいけないのか・・・についてはそれなりに知っています。
多くの若者はスマホやネットが生活に溶け込んでしまっていて、ネットの危険性を意識している人はそこまで多くないのかもしれません。
だからといって「ダメダメ」ばかりの情報モラル話は、指導では無いと考えています。
「急ブレーキは危ない」とか「スピードの出し過ぎは危ない」
ということばかり伝えても、車の運転が上手になるわけではありませんからね・・・
現在の情報モラル指導の第1歩は、スマホを持ち、ネットを利用することを、「未来を戦い抜く技術」として意識させることだと思います。
その前提において言えば、スマホは彼らにとって「武器」となるのでしょう。
スマホという道具やネット(SNS)という社会の仕組みについて正しく指導することは、「武器を正しく使用させる」ことなんだと、改めて自分の役割の重要性を感じています。
今後も中高生向けの講演は予定されていますが、現代的かつ最新の情報を準備しつつ、これからの社会について若者達と一緒に考えていきたいと思います。